どーでもいいBL小説部屋

創作BL小説を挿絵付きで書いています
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The thought exceeding a time #1






キーンコーンカーンコーン・・・

校舎に鐘が鳴り響く
俺はカバンの中からお弁当を取り出した

「セーーーーーーーーイ!!やっと飯だなーっ」
「うわ、今日俺の弁当、からあげ入ってる!!やりっ」
「うお、一個もーらいっ!」
「あ!!てめ、ふざけんな」

二人で騒いでるのは小学校からの親友の亮汰と賢治

賢治「お前の弁当もいつもすげーな。だってそれ、オヤジさんが作ってるんだろ?」
栖「うん。お父さん料理大好きだからな。なんでもできるし」

亮汰「うわ、またセイのお父さん大好き病が始まったよ」
栖「うっせー」


俺は私立の中学校に通う中学1年生

小学校から大学までエスカレーター式になっていて
いわるゆる俺は、’お受験’というものをさせられた

小さいころは面倒くさくて嫌だったけれど、
これからの事を考えれば楽なのかもしれなかった


家はそこそこ裕福だ・・・・・と思う

お父さんは不動産会社の社長で36歳
カッコよくて優しくて仕事もバリバリやってて、料理も出来て自慢のお父さんだ

俺はお父さんが大好きだし、尊敬している


今一番の楽しみは、毎週お父さんと行くテニスの打ち合い
どんなに仕事が忙しくても、毎週連れて行ってくれるんだ

お父さんがテニスをやっていた影響で
俺も小さいころからテニスを習い始めた

だけどこの中学校では軟式しかなかったので、俺はテニス部には入らなかった


亮汰「今日、町田でもよってかねえ?ゲーセンいこうぜえ。新しい台入ったんだ」
賢治「あ、俺パス。今日塾だ。またサボるとババアにしかられる」
栖「ババアって・・ひどくねえ?お前のお母さんいくつ」
賢治「んーーー35。あーあ・・行くのやだなあ」
亮汰「親にしちゃわけーじゃん。うちなんて42だぜ」


35歳・・・・

俺の母さんが生きていたらきっと、そのくらいの歳なんだ・・・

俺の母さんは身体が弱くて
俺が幼稚園の時に白血病で亡くなった
なのでうっすらとしか覚えていない

写真で見たかぎりでは、清楚で綺麗な女性だった
お父さんとお似合いのカップル、だと思った

いわゆる美男美女のカップルだったんだろう

だからお父さんが男手一つで俺を育ててくれた

亮汰「あ・・・セイんちってお母さんいないんだったな・・ごめん」
栖「別にいーよ、今更」


こんな他愛もない話をしながら俺たちは楽しくお昼時間を過ごしたのだった



~~~~~~~~~~~~~~~~

栖「ただいまーーーーーーソラ」

俺は愛猫のソラを抱きかかえる

家に帰ってまずやる事、ソラにご飯をあげる事だ

棚からキャットフードを取り出し、ソラの前においた
ソラが勢いよくかぶりつく

栖「そーとー腹へってたんだな!食え食え」

俺はしばらくソラを眺めた


俺の住んでるところは相模大野の駅から5分
築5年の高層マンションの3JDKで日当たりもよく
交通の便もいいので気に入っている

友達と買い物に行くのはだいたい町田だった
本当はもっと都心に出たいけれど、
お父さんに「お前には新宿や渋谷はまだ早い。高校生になったらな」
こう言われたのだった

みんなはもう、原宿とか遊びに行ってるのに・・・
なんか納得いかない俺だったけど
お父さんのいう事は絶対なので仕方なかった

ふと、携帯の着信が入った

ポケットから取り出すと、お父さんからだった

博巳「お、セイ、もう家か?」
栖「うん!!どうしたの」
博巳「今日仕事早く終わったから中華でも食べに行くか」
栖「マジで!!?やったーーー!行く行く」
博巳「じゃあ、駅前のカフェで適当に時間つぶしてるから、ついたら連絡しろな」
栖「ラジャー!」

俺は電話を切った

そしてそっこーで着替えて家を出たのだった


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

お父さんと会い、俺たちはよく行く中華料理店で楽しく食事をしている

博巳「学校はどう?楽しいか」
栖「うん。こないだ席替えであんま好きじゃねー奴と隣になったけどまあ、それ以外は」
博巳「ははっ。俺も中防んときそれだけで学校行くのイヤになったりしたなあ。男か?」
栖「えー?女だよ。ギャーギャーうるせーし、なんかすげー俺に世話やいてくるしつっかかってきてウザい」
博巳「お前、女心わかってないな。お前の事好きなんだよ。うザいとかかわいそうに・・・俺だったら隣が可愛い子だったらもうそれだけで学校がバラ色になったもんだけど」
栖「えーーーーー!!だってブスだし・・・うん」

俺がそう言うとお父さんが箸をおいた

博巳「いいか、その子にブスとか絶対言うなよ。その一言でその子の一生が変わるかもしれないんだからな」
栖「ええ!?大げさじゃん!?ブスくらい・・・」
博巳「セイ!!返事は」
栖「・・・・・・はぁい」

俺はむくれた

博巳「お前が大人になったらわかるよ。こういう事も」
栖「・・・・・・・・」

大人になったら・・・・

俺がお父さんくらいの歳になったらどうなっているんだろう
20年以上も先の事なんて想像すらできなかった

でもこれだけははっきり言える

俺は

お父さんみたいなカッコいいオヤジになりたい

間違っても、その辺でうなだれてる、生気のない死んだ目をしたクサッたサラリーマンには
なりたくない


そう思ったのだった


~~~~~~~~~~~~


店を出てお父さんと並んで歩く

「あれ、セイ!!やっほーーー!!」

前から聞き覚えのある声がした

栖「うわっ・・・二宮・・・げ」
二宮「げってなんだよ!!あ、同じクラスの二宮です」
博巳「こんばんは、どうも。セイの父です。もしかしてセイのガールフレンドかな?」
栖「ば・・・っ断じてちげーよ!!隣の席なだけだよ」
博巳「!こんな可愛い子だったのか。びっくりしたよ」
二宮「えっ・・・・・そんな」


小説3挿絵1縮小


二宮がもじもじし始めた

俺の前ではこんなしぐさ見たことないっていうのに
これだから女はムカツクんだ


二宮が俺に近寄ってこう言った

二宮「マジでセイのお父さんカッコいいね!!ヤバイ!惚れそう」
栖「・・・・・・・・・」


俺はあきれてものが言えなかった

博巳「あ、セイ!後ろ危ない」

突然お父さんが俺の肩をひっぱり抱き寄せた

栖「えっ・・・・」
博巳「ボケッとしてると自転車にひかれるぞー」

お父さんの腕の中は一瞬だったけれど、暖かくてとてもおちついた
そしてお父さんが俺の頭をポンポンっと叩いたのだった

二宮「・・・なんかいいーなあ・・・・そういうの」
博巳「ははは。可愛い女の子だったらもっと全力で受け止めちゃうけどね」
二宮「えーー!!やだ~~・・・セイのお父さん面白いですー」

二人はケラケラ笑った

俺は正直いい思いがしなかった

お父さんは俺だけのお父さん、なんだから
この胸の高鳴りと、安心感は他とは違う思いなんだ

これがなんなのかよくわからない俺だったけど
この先もこの気持ちは変わらないんだ


そう思った俺だった





つづく







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