どーでもいいBL小説部屋

創作BL小説を挿絵付きで書いています
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
The thought exceeding a time #6





午後の静かな図書館
俺は目の前にいる女性に目を奪われていた


目の前にいるのは紛れもなく母さんだ

そう・・・・


ずっと会いたくて・・・・会いたくてしかたなかった母さんが目の前にいる・・・

俺はとまどっていた
母さんとこうして会えて嬉しいのに、母さんの美貌に目を奪われていたからだった

小説絵3挿絵6



母さん「あの・・・・勝手に座るね」
栖「・・・あ・・・・」

母さんがいぶかしげな表情で俺を見たのち、椅子を引いて座った

僕はただただ目の前の美少女を口を半開きにして凝視していた


ゆっくりと時間が過ぎていった
とにかく綺麗、だった 
それはまるで漫画の中からそのまま出てきたみたいだった

少年漫画に出てくる、そう、マドンナ的な理想の女の子・・・なんだろうな

俺は初めて女の子にドキドキした瞬間だった
なんだろうこの気持ち

俺はおかしいのだろうか・・・・・・

母さん「・・・・あのさ・・・なんでそんな見るの」


僕はハッとなった
時間が止まったような感覚に囚われたけれど、多分相当な時間見ていた・・・と思う

栖「あのさ!・・・えっと・・・・父さん・・じゃなくって博己・・木下博己って知ってる!??・・友達なんだけどさっ」

俺ってほんととっさにこんなテキトーな事言えるな・・と自分で思った

母さん「・・・!ああ・・・うん、木下くん・・・私マネージャーやってるから、テニス部の」

母さんは一度目を大きくした後、穏やかな表情になった

これは・・・・・
鈍感な俺でもピンときたのだった

父さんのこと・・・・好きなんだなって、事

俺、自分のことだと全く鈍感なのに、人の事はわかるみたいだ
なんだろう、なんでちょっと落ち込んでるんだろうか、俺

母さんとお父さんが結ばれなければ・・俺、この世にいないというのに

母さんとお父さんが大好きというのには変わりないのだ
そう、なんだ

母さん「ね、木下くんの友達・・なんだよね?何組?ウチの学校10クラスもあるし全然生徒おぼえられないよね~」
栖「10クラスとかありえねーし・・・。・・・あ、俺この学校の生徒じゃないから・・・」
母さん「そうなんだ。えと・・名前なんて言うの」
栖「あ~~~・・空・・だよ、うん、テキトーに呼んで」
母さん「うん。私は箕輪杏子、よろしく」

最後ににこっと微笑んで、読書したいから、と母さんは本に目をやって自分の世界に入り込んでしまった

杏子ちゃん・・・・ とか自分の母さんを呼ぶことになるのかな?
なんかこっぱずかしいや・・・・と俺は窓の外に目をやった

コバルトブルーの綺麗な青空と緑で綺麗な木々が穏やかな風にゆれていた

平和だな・・・とか思ったのもつかの間、ここは22年前なのだった
全然・・・おれにとっては平和ではないことは確かなのだった



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あのあと1時間くらい図書館でゆっくりした後俺達は別れたのだった

きっと・・・お父さんの近くにいたら・・・・母さんとはまたすぐに会えそうな気がした
だから俺はあっさりと別れたのだった。・・少し・・名残惜しかったけど・・・


そこで俺は大事な事に気がついた  

図書館で神戸さんと夕方4時に門の前で待ち合わせしてるんだった!!!!

栖「やっべえーーーーーー!!また迷惑かけちまう!!」

時計を見ると30分は過ぎていた
俺はダッシュで門まで走ったのだった。途中、図書館の人に「走らないで下さい」と言う声もはねのけ全速力で走ったのだった

門には神戸さんが壁にもたれかけ腕を組んでいた

俺は呼吸を整え、ゆっくり近づいた
そして神戸さんが俺に近づいて目を一瞬細めてコツン、と俺の頭をこづいた

栖「あ・・・あの・・・ごめんなさい・・・読書に一生懸命になっちゃって・・あの」
神戸「お前さあ、遅れた上にそういう嘘までつくの?俺の事バカにしてる・・?」

神戸さんの真剣な表情・・・
神戸「嘘つくならもっとマシな嘘つくんだな。めっちゃ可愛い女の子と楽しそ~~にしてたけど?」
栖「!!!!・・・・すいません・・・!!!ほんと、次は気をつけ・・ます」

神戸さんは目をふせ、ふーーっとため息をついて髪の毛をかき上げた

神戸「次こういうテキトーな事やったらお前のこともう信じねーからな??追い出すぞー!いいな?」
栖「はい・・・・・・」

俺はしゅんと下にうつむいた

神戸「はい、これで終わり!ところでさっきの子可愛いな。惚れちゃったん?ん?」

さっきとは打って変わった表情の神戸さんが俺をニヤニヤ横目で見た

栖「あの子・・俺の母さん」
神戸「へーーーー・・・ってハアア・・・!!???・・えっと・・・あ・・そうかお前未来から来たんだもんな・・・でも信じられねえな、うん。あれだろ?今はクソババアとか言ってお母さんのことひどい扱いしてんだろ?俺も中学ん時とかそんなだったし」


クソババア・・・・だなんて微塵も思った事、なかった
俺が小さい頃に亡くなった母さん。今も生きていたら、学校の友だちが言うみたいに、うぜえ、とかババアとか言ってたんだろうか・・・・

栖「いや、母さん俺がちっちゃい頃に病気で死んだから・・・よくわからない」
神戸「・・・そうか・・・それは悪いこと言っちまったな・・・。じゃあ・・・帰るか」

そして俺達は図書館を後にしたのだった



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


次の日、俺はお父さんとの約束の場所へ15分も前に着いた

栖「えっと・・・ここで待ってるか・・」
博己「よっ・・・・・!空、待ってた」

俺はその声に驚いて後ろを振り返ると、すでにお父さんが立っていた

栖「早いね」
博己「お前こそ。なんか考えてること同じみたいだな俺たち」

お父さんははにかんだ

そうなんだ・・・、この時が待ち遠しくて、早く着きすぎてしまったのだった
お父さんも・・・自分と同じ気持ちでいてくれてることが心から嬉しかった

学生服を着ているお父さん
なんだろうこの気持ちは・・・・憧れ・・・・なのかな

俺も、こんな人になりたいなっていう気持ち・・・そして他に不思議な気持ちもあるような気がした

俺は目をそらし、この気持を追い払うかのように声を張った

栖「あ、のさ!昨日、・・・・箕輪さん・・に偶然会ったよ!可愛かった~~」

俺は、何言ってるんだろう、言ってしまってからしまった、と思った

博己「ああ・・マネージャーね。まあ、俺のクラスのやつとか部活の奴らもけっこーねらってるしね」
栖「・・へぇ~~ふーん」

俺はしらじらしく返事をした
お父さんの態度が変わったのがわかった。お互い・・・意識しあってるというか・・・好きなんだな・・・と。
自分の両親なのに、なんでこんな落ち込んでいるのか俺には自分でわからなかった

博己「女の話なんてつまんねーし、早く遊ぼうぜ!!サッカーしようぜ」

お父さんは無理してるように、見えた

栖「安心して、俺、箕輪さんのこと、女の子としてなんとも思ってないから。それだけはいっとくよ、うん」
博己「・・・・・別に、そんな事気にしてねーし、俺。お前、なんかすげーな」
栖「・・・・・?」

何をもってすごいと思ったのかさっぱりわからなかったけど適当に相槌打っていた俺だった

博己「なんか誤解してるみたいだけど、俺、今女とか興味ない。部活が一番楽しいし、女なんかの話とか情けね~しやめようよ、この話。」
栖「はあ・・・・・・・」

お父さんは純情・・・・というより、硬派・・なんだろうか
本当にこういう話は興味ないんだろうな、とわかった

しかし・・興味ないとか言い切ってるお父さんを見て、俺はあせっても、いた
こんなんで本当にお父さんと母さんはくっつくのだろうか、と心配していた俺だった

博己「んじゃ、ボールあるし、ちょっとサッカーやろうぜ!テニスのが本当はいいけど、お前まさかできないよなあ」
栖「出来るよ、俺。小1からテニス通ってるから。打ち合い、する?」
博己「まじで!!?やるやるーー!んじゃいこーぜ!コート」

お父さんが最大級の笑顔をした

お父さんは俺の手を引っ張って、校庭へかけ出したのだった




つづく





[The thought exceeding a time #6]の続きを読む
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。